軽貨物運送業の開業手続き|届け出の流れと必要な書類・費用は?
個人事業主として、実際に個人で軽トラックを利用した軽貨物運送業を始めるためには、運輸局において開業手続きをする必要があります。 開業手続きをするほとんどの方が初めての経験であり、運輸局はもちろん軽自動車検査協会へ行くのは初めてのはずです。
そして、もっとも重要な開業手続きを行うのですから心配ですよね。 でも、しっかりと下調べをし、必要書類を揃えてから行けばそう難しいことではありません。 意外と簡単に行うことができ、手続きしてみたらあっさり終わったという感想を持つ方がほとんどです。
実際に軽貨物運送業の手続きは、これまで何万、何十万という先輩ドライバーがおこなってきたものです。みなさまの不安や心配もそうした先人たちが培ってきた経験による情報で解消できます。
ここでは、基本的な手続きの流れをご紹介していきますのでご覧ください。
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軽貨物運送業に必要な開業手続き
軽貨物運送業を始めるにはさまざまな開業手続きが必要となります。開業までの流れや手続き上必要となる書類などについてわかりやすくまとめましたのでご覧ください。
開業の流れ
軽貨物運送業として開業するためには、まず最寄りの運輸支局に届け出れば、個人事業主として開業できます。
遠方に住んでいる場合などは、郵送で対応してもらえるところもありますが、その場合は切手を貼り付けた返信用封筒などが必要になります。 しかし、基本的には自ら陸運支局に赴き、申請をすることになります。
届け出が審査され受理されると、事業用自動車等連絡書が発行されます。 事業用自動車等連絡書は営業用として貨物自動車を利用することの証明書類であり、運輸支局によっては事業用自動車等連絡書をWebサイト上からダウンロードし、届け出の際に提出が必要な場合もあります。
手順としては、運輸支局から発行された事業用自動車等連絡書を、同一敷地内に併設されている軽自動車検査協会へ提出することで、軽自動車検査協会で営業ナンバーが発行されます。 この営業ナンバーは見た目から、通称「黒ナンバー」とも呼ばれます。
黒ナンバーの由来は黒地のプレートに黄色文字でナンバーが書かれていることからその通称で呼ばれるようになりました。 黒地に黄色文字という目立つものであることから、自家用車両のナンバープレートと区別をつけやすく、業務用であることが誰から見てもはっきりわかるようになっています。 実際に街なかでも黒地に黄色文字の黒ナンバーを目にする機会は多いものです。
ちなみに、軽貨物運送事業を行うためには黒ナンバーを事業車に取り付けることが必要であると貨物自動車運送事業法で定められています。
軽貨物運送業を開業するには所轄の税務署に「開業届」を提出する必要があります。これは運送業に限らず、どのような個人事業であっても始める際に届けなくてはいけません。 管轄の地方自治体によっては「個人事業開始申告書」の提出が義務付けられていることがありますので、必ず確認するようにしましょう。
税務署への開業届提出をする際には併せて「青色申告承認申請書」も提出することをおすすめします。この申請が通れば確定申告時に青色申告が可能となります。
青色申告とは複式簿記で記帳する申告方法で、節税面で多くのメリットがあります。 たとえば最高で65万円の青色申告特別控除が受けられ、配偶者・親族に支払った「青色事業専従者給与」を必要経費として計上できるなどのメリットがあります。
軽貨物運送事業者として開業するならば、得た収入をなるべく多く手元に残せるようにぜひ青色申告も申請しておきましょう。
開業手続きの際、用意するもの
運輸支局での手続きに必要なものとしては、貨物軽自動車運送事業経営届出書(提出用と控え用の計2部)、運賃料金表(提出用と控え用の計2部)、事業用自動車等連絡書、車検証、新車の場合で、車検書がまだ提出できない場合は購入店において完成検査証など、 車台番号が確認できるものなどですが、各地域の運輸支局によって提出する書類や枚数が異なる場合もあります。
直接管轄 の運輸支局に問い合わせるか、インターネットで調べると大幅に時間が節約できて、不備や二度手間にならず、スムーズに手続きが完了するのでおすすめです。
軽貨物運送業の開業手続きに必要な書類の書き方
軽貨物運送業の開業手続きそのものは難しくありませんが、書類を書くのは手間がかかります。また、不備があると申請が通りませんので間違いや 抜けがないようにしなければなりません。
軽貨物運送業の開業手続きに必要な書類の書き方をわかりやすく解説します。
具体的な記入例
貨物軽自動車運送事業経営届出書の記入見本を、コピーし使用しつつ行えば大丈夫です。
参考リンク『貨物軽自動車運送事業(黒ナンバー)の届出について』
貨物軽自動車運送事業経営届出書を書くときのポイント
- 氏名または事務所の名称、住所などを記入します。
- 営業所の名称を記入:(名称が決まっていない場合は「地名+営業所」のように記載)、例)東京に営業所がある場合には「東京営業所」など
- 事業用自動車の種別と車両数を記載:(車検書の内容)
- 車庫の位置を記載:車庫の位置と収容できる広さ、営業所と駐車場の距離など、(車庫証明を出す時と同様に)営業所と車庫が同じ場所にある場合は「0m」と記載
- 休憩や仮眠のための睡眠施設の確保について記載:位置情報、収容能力など自宅の見取り図などを添付
- 該当する運送約款にチェックを入れる
- 運行管理体制で必要事項を記載した書面欄に記入する
- 営業所名と運行管理責任者の氏名を記入する
- 宣誓書の内容を確認しチェックを入れる
- 住所・氏名などを記入して捺印をする
軽貨物運送業を開業するときにかかる費用
法人と違って個人事業主である軽貨物運送業の開業手続きではそれほど多くの費用はかかりません。とはいえ、お金は事前にしておかないと焦ってしまうものです。
ここでは開業手続きをする時にかかる費用がいくらかかるのか、またその種類についてまとめました。
開業手続きに伴う費用
開業届そのものの費用は無料ですが、車検証、ナンバープレートの交付などは有料で、車検証を再交付する場合は300円を窓口にて納付することになります。
軽自動車検査協会で営業用ナンバーを取得するのにかかる費用
軽自動車検査協会で営業ナンバーを取得する際には、書類代が35円、営業用のナンバープレート代が1,440円です。
合計してもそれほど大きな金額になりませんが、詳しい費用の金額は軽自動車検査協会に問い合わせみてください。
車両の取得などにかかる費用の目安
車両1台の取得などにかかる費用の目安ですが、中古の自動車購入費用として、例えば4~5年落ちの車両ならば自動車購入費用 360,000円プラス諸費用、24回払いの場合なら、月額15,000円前後という相場です。 ただし、トラックの場合は幌がないと荷物の運送に差しさわりがあり、荷主が許可しない場合があるので、幌付きの車両でない場合は別に10万円程度が必要となります。
そして、任意保険は年齢や免許証の色などで変わりますが、概ね月額10,000円と設定しておけば大丈夫です。
また、自宅に駐車できない場合は、駐車場代料金も必要ですが、こちらはお住まいの地域や環境により異なるので、自ら調べることになります。
保険については、強制加入となる「自賠責保険」の他、「任意保険」の加入が必要となるのが一般的です。万が一の事故に備えて忘れずに加入するようにしましょう。
独立開業に軽貨物運送業を選ぶメリット・デメリット
自由や高収入を求めて軽貨物運送業で独立開業したいという方はたくさんいます。
では実際に軽貨物運送業にはどのようなメリット・デメリットがあるのか、まとめましたのでご確認ください。
メリット
- 開業手続きが比較的簡単
軽貨物運送業の開業手続きは比較的簡単です。というのも、許可制ではないため営業許可申請は必要なく、要件を満たしていて書類に不備さえなければ、あとは届け出るだけでOKだからです。
また、事業を始めるにあたって用意するのが軽貨物車両一台のみでOKというのも大きなメリットです。 普通自動車第一種運転免許で運転できますので、改めて免許を取り直すといった手間もありません。
- 配送量が増えるほど多くの報酬を得られる
軽貨物運送業の仕事は会社員と違って固定給ではありません。仕事を多く受注して荷物の配送量が増えればそれだけ高収入を得ることができます。
もちろん、荷物の配送量を増やすには仕事をくれる会社からの信頼や、スピーディーに荷物を運ぶために道を覚えて体力をつけるといった経験・努力も必要となります。
つまり、軽貨物運送業は努力次第では会社員よりもしっかり稼ぐことができ、高収入を得られる可能性のある仕事というわけです。
- 人間関係のしがらみが少ない
軽貨物運送業は個人事業主ですから、会社員でいうところの上司・部下・同僚といった人間関係はありません。
もちろん仕事をする中で配送仲間などはできますし、配達先の人や仕事をもらう会社の担当者と関わることはあります。 しかし、配達中は1人で業務を行うことになるので、基本的には面倒なしがらみがほとんどありません。
デメリット
- 体力が必要
軽貨物運送業を続けるには体力が必要です。一日に何度も荷物を持ち運びますし、時には走ることもあるため体力の消耗は激しいものとなります。 実際に、配達に慣れるまではきついと感じること方がほとんどです。
また、拘束時間は比較的長い傾向にあります。個人事業なので休日を取るのは自由ですが、休む=収入を得られないということです。 エリアによっては1日の収入が少ないですし、慣れないうちは収入を安定させるために休日が少なくなることもありえます。
休息できる時間が少ないという意味で、体力面に自信をつけておくべきです。
- 経費は自己負担
会社員と違って個人事業主なので、仕事でかかった経費は会社負担とはなりません。すべて自己負担となります。 たとえば軽貨物運送業の場合は、ガソリン代、車両維持費用、保険料などが必要経費となります。
また、社会保険も会社員と異なり全額自己負担になりますので、その分しっかり稼がないといけません。
軽貨物運送業の開業手続きを支援する「はこび屋本店」
軽貨物運送業の開業手続きはハードルが低く参入しやすいですが、それでもはじめの一歩を踏み出すのは勇気がいるものです。 業界未経験でこれから独立開業したいと思う方を全力サポートする「はこび屋本店」についてご紹介します。
はこび屋本店とは?
「はこび屋本店」は首都圏エリアに限定した地域密着型の軽貨物運送事業を営んでいる会社です。 法人契約のルート配送やチャーター便・スポット便、宅配代行や配送委託などの物流アウトソーシング、羽田空港や成田空港からの宅配便といった業務を行っています。
「はこび屋本店」は幅広く物流・運送業に携わって培ってきた経験や知識を活かして、軽貨物運送事業者として独立開業したい方やフランチャイズ支援も積極的に行っています。 高収入を得るためにはどうすればいいのか、ドライバーがお金を稼げるようになるために「はこび屋本店」は全力でサポートいたします。
はこび屋本店がドライバーに行う主なサポート
「はこび屋本店」では軽貨物運送事業の開業前サポートも行っています。
たとえば、運送事業未経験でどのような流れで仕事すればいいのかわからない方に向けて先輩ドライバーに同乗して研修を行ったり、開業したいけどやり方がわからないという方向けに手続きのフォローをしています。
他にも、軽自動車を使った運送事業の始め方や具体的な仕事内容といった、これから開業したい方の疑問やお悩みに対してあらゆる情報を「はこび屋本店」では提供しています。
開業後のサポートも「はこび屋本店」では充実しています。継続的な案件のご紹介や万が一のトラブル時にすぐ相談できる電話サポートも用意。
開業前も開業後も軽貨物運送業を営む方が安心して頼っていただけるのが「はこび屋本店」です。ぜひお気軽にお問い合わせください。
- 「はこび屋本店」問い合わせ先:call@k-sigoto.com
軽貨物運送業の開業手続きで不安な方はプロに相談を
軽貨物運送業は許可制ではなく届出制なので開業までのハードルが低く参入しやすいメリットがあります。 しかし軽貨物運送業の開業手続きが簡単だとはいえ、関係法令など理解しにくい点も多くあり、開業までの一歩をなかなか踏み出せないという方も少なくありません。
たとえば、すでに開業して軽貨物運送業として働いている先輩ドライバーに開業手続きや仕事の流れなどを聞くことができれば一番いいのですが、業界未経験の方ではそういったお知り合いが少ないのも事実です。
そこでおすすめなのがプロに相談することです。
もちろん行政書士事務所で書類や開業手続きについて行政書士に相談するのも方法のひとつです。しかし、費用は高く開業前から多くの出費がでてしまいます。
「はこび屋本店」では、運送業界未経験の方でこれから開業しようという方のために、軽自動車を使った運送事業の始め方から具体的な仕事内容、さらには先輩ドライバーの車に同乗して研修形式で仕事の流れを知ることができるなど、さまざまなサポートを行っています。
首都圏エリアに限定して幅広く運送事業を手掛ける「はこび屋本店」では培ったたくさんの経験と知識を活かした確かな情報を、軽貨物運送業を始めたいと考えるみなさまにご提供いたします。
「自分ひとりでは難しい」そう感じたのであれば、ぜひ「はこび屋本店」にお問い合わせください。
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