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貨物軽自動車運送事業とは?これから仕事を始めたい人向けの基礎知識

Amazonなどネット通販の普及、さらには労働環境の見直しによって、運送業界は深刻な人手不足に悩まされています。

平成28年度の国内配達便の取扱個数は40億1900万個となり、今なお増え続けているのが現状です。 国を挙げての早急な対策が必要とも言える状況の中、近年では個人事業の「貨物軽自動車運送事業」が注目を集めています

貨物軽自動車運送事業とは、どのような形態の仕事なのか、事業を始めるためにはどのような申請が必要なのか、ここでは基本となる知識について紹介していきます。

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貨物軽自動車運送事業とは?

貨物軽自動車運送事業の主な仕事内容

貨物軽自動車運送事業は、「軽貨物運送業」「業務委託ドライバー」「軽貨物ドライバー」などとも呼ばれ、軽トラックを含む軽自動車またはバイクを使用して、 荷主の荷物を指定された場所へ運送する事業のことを示します。

運輸支局へ申請して、正式な許可を得た人だけが始められる事業であり、事業主は軽自動車で運べる程度の比較的小さな荷物の運送依頼を受けて、その対価として報酬を受け取ることができます。 宅急便はもちろん、決められたルート間の配送、引っ越し作業など、運搬する距離を限定することなく、あらゆる軽自動車で荷物を運送する業務は、すべて「貨物軽自動車運送事業」となります

貨物軽自動車運送事業の特徴

貨物軽自動車運送事業は、会社を立ち上げる必要はなく、運輸支局へ申請すれば個人でも始められるのが最大の特徴です。 申請した個人=事業主であり、会社を持ってないとはいえ社長のような存在になるというわけです。

貨物軽自動車運送事業で使われる軽自動車には、通称「営業ナンバー」と呼ばれる黒色のナンバープレートが付いています。 近年、街で頻繁に見かけるようになった黒色のナンバープレート(「黒ナンバー」とも呼ばれる)が付いている軽自動車は、厳格な手続きで国から許可された軽貨物運送業者のものです。

個人が貨物軽自動車運送事業を始めるためには、黒ナンバーの取得が最低条件です。 黒ナンバーを取得するためには、使用する車両の本拠地(営業所)を置く府県の運輸支局(運輸監理部)へ申請の手続きをおこなって、運輸支局長(運輸監理部長)から「事業用自動車等連絡書」を発行してもらいます。 その後、「軽自動車検査協会」で黒色のナンバープレートを交付してもらいます(バイクの場合は本拠地を管理する「登録部門」での手続き)。

黒ナンバーを取得した時点から運送業は始められるわけですが、最初の段階で依頼主から直接、仕事を受けることは例外を除いてありえません。 ほとんどの人は、他の運送業者から「業務委託」という形で運送の仕事を請け負うことになります。 求人サイトやチラシに「業務委託ドライバー」「軽貨物ドライバー」という名前で募集されている場合、一般的に軽貨物運送業のことを表しています。 募集要項の欄に「車両持ち込み」と記載されていれば、まず間違いないでしょう。

このような求人は、社員やアルバイトとしてではなく「個人事業主」への業務委託という契約になります。

貨物軽自動車運送事業のメリットとデメリット

貨物軽自動車運送事業のメリット

貨物軽自動車運送事業を始める上でのメリットは、軽自動車またはバイクを所有していれば、すぐにでも運送事業を始められることです。 普通免許または自動二輪免許さえ持っていれば、そのほかの特別な資格は必要ありません。

自身が個人事業主になるため、他の誰かに気兼ねすることなく、1人だけで気軽に働けるのもメリットと言えるでしょう。 業務委託を受ける運送会社との契約条件を除けば、そのほかの部分で会社勤めのような制約はありません。給料面に直結しますが、出勤日や休日を自由に設定することも可能です。

また、サラリーマンとは違って、働けば働くほど自分の収入に直結するのも魅力的な部分のひとつです。 配送エリアに恵まれた人で運送業の仕事に慣れてくれば、サラリーマンの平均月収を越えるほどの報酬額を得ることができます。 経験と人脈を築いていけば、いずれ人員を雇う規模の運送会社へ事業拡大できる可能性も出てくるでしょう。

貨物軽自動車運送事業のデメリット

メリットの一方で、当然ながらデメリットもあります

まず、車両はもちろん、ガソリン代などの維持費用はすべて自己負担です。 社員であれば、気にすることのなかった健康保険や年金へも自分で加入しなければなりません(会社によって、社会保険に加入できる場合もある)。

また、自由に休日を決められると言っても、依頼されている運送業務が滞ってしまうわけにはいきません。 毎日の配送業務を依頼されている場合、無断で休んでしまうと欠車扱いとなり、損害賠償を請求される可能性もあります。 問題なく配送業務をこなしていたとしても、休みがちな状況では事業所からの信頼を失うことになり、結果として仕事をもらえなくなる可能性もあります。

自身が事業主となるため、当然ながら有給などの手当は付きません。休めば休むほど、得られる収益は減収することになります。

貨物軽自動車運送事業を開業する際に押さえておきたいこと

必要な書類と提出先

貨物軽自動車運送事業は、申請の判断を必要とする「許可制度」ではなく、通知することを求める「届出制度」です。

必要な書類を揃えて決められた場所へ提出すれば、ほとんどの人がトラブルなく、黒ナンバーの届出・交付・車両への取り付け作業まで進められるはずです。 面倒な人は「申請代行サービス」を利用する方法もありますが、割高になるため勧められません。まずは、自分で手続きしてみましょう。

必要な書類

貨物軽自動車運送事業を始めるために必要な書類は、以下の通りです。

  • 貨物軽自動車運送事業経営届出書
  • 運送約款(標準約款を使用する場合に限り添付は必要ない)
  • 貨物軽自動車運送事業運賃料金表(運賃料金表)
  • 事業用自動車等連絡書
  • 車検証または完成検査終了証

これらの書類を提出するのは、使用する車両の本拠地(営業所)を置く府県の運輸支局(運輸監理部)です。 たとえば、都内であれば「関東運輸局 東京運輸支局」へ提出することになります。

貨物軽自動車運送事業経営届出書

貨物軽自動車運送事業経営届出書」には、事業を始めるにあたって必要な情報を記載します。

個人で軽貨物運送業を始める場合、多くの人は自宅が営業所となります。営業所名は自由に付けて問題ありません。 個人が事業主なら、新しく認印を用意しなくて大丈夫です。すでに持っている判子を使いましょう。

使用する車両の車庫(自動車車庫)は、原則として営業所に併設されていて、自動車1両につき5m×2m=10㎡の広さが確保され、使用権限や法令等に違反していないことが条件です。 「併設」となっていますが、車庫の場所は営業所から2km以内であれば大丈夫です。

「乗務員の休憩又は睡眠のための施設の位置及び収納能力」では、自宅を営業所にしている場合なら「住所に同じ」へチェックしておきます。

「運送約款」の部分には、運営する事業の内容に応じて、該当する□欄にチェックを入れておきます。 宅急便など、一般の運送業だけでなく引越運送も請け負いたいときは、あらかじめ両方をチェックしておきましょう。

貨物軽自動車運送事業経営届出書」は、提出する正本と控え(コピーで可)の2部を用意してください。この様式は、各運輸支局のWebページからPDFデータがダウンロードできます。

※貨物軽自動車運送事業経営届出書の様式。各運輸支局のWebページからPDFデータを取得できます。

運送約款

運送約款」とは、荷物を運ぶ際の契約条件を示すものです。

発送期間、輸送期間、集配期間、運送を拒絶できる貨物(大量の火薬・劇薬などの危険物)、荷主との補償問題についてなどの詳細な契約条件を申請時に提出することが義務づけられています。

ただし、ほとんどの人は国土交通省が用意している標準の運送約款を使用します。 「標準貨物軽自動車運送約款」が通常の運送業、「標準貨物軽自動車引越運送約款」が引越業務用として用意された約款です。標準約款を使用する場合は、申請時に約款の添付は必要ありません。

標準の運送約款は、時勢に応じて見直され、内容も改訂されています。最近では、平成30年6月1日から「標準貨物軽自動車引越運送約款」の内容が改正されています。 どちらも国土交通省のWebページからPDFファイルを取得できます。

添付が必要ないとはいえ、事業を始めるときには、営業所に約款を提示しておく義務があります。PDFファイルを印刷して、必ず目を通しておきましょう。

※標準貨物軽自動車運送約款の一部。国土交通省のWebページからPDFデータを取得できます。

貨物軽自動車運送事業運賃料金表(運賃料金表)

運送事業を始めるにあたって、あらかじめ依頼主へ請求する料金表を提示しなければなりません。提出する正本と控え(コピーで可)の2部を用意してください。

自由な書式で提出できますが、運輸局が「貨物軽自動車運送事業運賃料金表」のひな形を用意してくれています。そのまま利用すると申請書類の作成作業が短縮できます。

運賃料金は自由に設定できますが、相場より高額だと仕事を依頼されなくなります。逆に安すぎる値段では、赤字となり事業を運営することができません。

各地域の運輸局では、ひな形と合わせて相場の料金を記述例として用意しています(相場の料金を記述していない運輸支局もあります)。 業務委託で運送を請け負う場合でも、この運賃料金設定例にならって申請するのが一般的です。

※千葉運輸支局が用意している貨物軽自動車運送事業運賃料金表(運賃料金表)の運賃料金設定例です。運賃料金の空欄になったPDFデータも取得できます。

事業用自動車等連絡書

貨物軽自動車運送事業で使う車両は、事前に「事業用自動車等連絡書」で証明しておく必要があります。

「貨物軽自動車運送事業経営届出書」では、事業用自動車の種別だけを申請していますが、この書類で具体的な車両番号や年式などを記述することになります。 地域によって、貨物軽自動車運送事業の届出時に提出を求める場合と、届出が完了した際に発行してもらえる場合があります。

東京都で申請する場合、届出時に「事業用自動車等連絡書」が2枚必要になります。 これは正本と控えではなく、届出の完了後、受理証の印と発行番号の加えられた1枚を管轄の軽自動車検査協会へ提出するために使います。

なお、登録した車両は、許可なく売却や廃車できなくなります。売却や廃車、あるいは故障などの都合で一時的に登録を抹消したいときには、同じ用紙を使って手続きします。

※事業用自動車等連絡書です。運輸支局のWebページからPDFデータを取得できます。

車検証または完成検査終了証

「事業用自動車等連絡書」で記載した車両の「車検証」です。新たに新車を用意する場合は、「完成検査証明書」を提出することになります。どちらも原本ではなく、コピーでかまいません。

提出先

貨物軽自動車運送事業の届出は、使用する車両の本拠地(営業所)を置く府県の運輸支局(運輸監理部)で行います。 運輸支局での手続きが完了すると、提出した「事業用自動車等連絡書」に受理証の印が押され、発行番号が付与されます。

次に、これらの書類、納税申請書、住民票(または印鑑証明)、実印、黄ナンバープレートを持って、運輸支局に指定された「軽自動車検査協会」で黒ナンバープレート交付の手続きを行います。 黒ナンバープレートの取得には、ナンバー代に1,440円(手続きする軽自動車検査協会によって値段は異なる)が必要となります。事前に用意しておきましょう。

また、任意の番号を希望するときは、あらかじめ事前に予約しなければなりません。 加えて、手数料を含めたナンバー代に4,100円(手続きする軽自動車検査協会によって値段は異なる)が必要となります。

事業用の軽自動車を使って軽自動車検査協会まで向かう人は、軽自動車検査協会の駐車場で黄ナンバープレートを取り外してください。 軽自動車は、普通車のような封印がないため、ドライバー1本で簡単に付け替えできます。

求人の探し方

貨物軽自動車運送事業を届出して、問題なく黒ナンバーを取得できても、何ら営業することなく仕事が依頼されるわけではありません。 経験なく個人で営業しても、仕事の依頼を受けるのは皆無と言ってよいでしょう。

ほとんどの人は、運送会社から「業務委託」という形で運送の仕事を請け負うことになります。

運送業の仕事は、地域に配られている無料の求人冊子や新聞、Webサイト(求人サイト)などで見つけることが可能です。中でも求人サイトには、膨大な求人情報が掲載されています。 その代わり掲載されている求人情報は、玉石混交のような状態だと思ってください。

運送業に実績のある求人サイトで探すのが、トラブルも少なく、条件に見合う募集要項を見つけやすいはずです。 まずは、求人サイトで探す前に、自分がどのような条件で働きたいのかを事前に確認しておきましょう。

当然ながら、少ない労働時間で大きな報酬は望めません。確認時に優先順位を付けておくと、求人サイトで仕事を探すときに役立ちます。

報酬面

貨物軽自動車運送事業を始めるにあたって、多くの人が最重要視する部分です。文字通り、自身へ支払われる給与のことです。 会社によって、日払い・週払い・月払いなど、さまざまな給与体系を提示しています。

多くの場合が出来高制を採用しており、宅配ドライバー(一般家庭へ宅配する宅急便)なら指定されたエリア内、ルート配送ドライバー(決められたルートで主に会社へ貨物を納品する配送便)なら担当するルート間をこなすことで、1日に決められた報酬が支払われます。宅配ドライバーの場合は、1個XXX円という報酬を提示している場合もあります。

一般的な報酬額は、宅配ドライバーとルート配送ドライバーともに1日17,000~18,000円が平均額となり、土日を休んだ場合の1カ月あたりでは340,000~360,000円です。

「月給XX万以上可」という謳い文句で募集している会社もありますが、当然ながら「月あたりにXXXX個以上の配送」「1件(1回の宅配)X万円×XX件」という条件をクリアできることが前提となっています。 それだけの業務を本当にこなせるのか、あらかじめ確認しておくのが大事です。

このほか、「引越便」については、距離や作業時間によって報酬額が変わってきます。 平均的な報酬額は、赤帽などを参考にすると良いでしょう。

日々、必ず引越の依頼があるわけではないため、引越を専門として請け負う場合、1カ月の報酬額は流動的だと考えてください。

仲介手数料

運送会社は、企業からの配達依頼を事業主のあなたへ業務委託することになります。 このとき、多くの運送会社は業務の仲介手数料(あるいは業務紹介料)として、報酬額(業務委託先が引き受けた配達件数)から5~20%ほどを徴収することになります。

すなわち、実質的な収入額は「委託料-会社への手数料-経費(50,000円前後)」となります。たとえ額面で360,000円だとしても、実質的な収入は270,000円前後となるわけです。

経費には車両の維持費や駐車場代は除いているので、本質的な収入はより少なくなると考えてください。ただし、多くの会社で仲介手数料が発生するのは、完全出来高制の契約時のみです。

固定報酬で契約するときには、報酬額から仲介手数料を引かれることはありません(会社によっては引かれる場合もある)。

加盟金の有無

運送会社から仕事を紹介してもらうために、多額の加盟金を要求する業者がいます。

求人サイトや募集チラシに小さな文字で書いてあったり、書いてなくても詳細な説明を受けに会社へ出向くと加入金の説明を受けたりすることがあります。

一般的な運送業者では、ほとんどの場合で加入は無料です。加盟金を要求してくるのは、基本的に悪徳業者だと疑ってください。 このような悪徳業者に引っかかってしまうと、運送業務はほとんど紹介してもらえません(ゼロではないのが悪質)。

生活できるほどの収入は得られないため、短期間で退会することになりますが、支払った加盟料は戻ってきません。悪質な運送業者に引っかからないよう気を付けましょう。

労働時間・拘束時間

多くの会社では、「目安」としての勤務時間を提示しています。ただし、基本的に出来高制なので、運送作業を終えるまで=労働時間になります。 渋滞などの状況にもよりますが、運送する距離と個数がわかれば、おおよその労働時間が想定できるでしょう。

子育てや介護など、何らかの事情で働ける時間が決まっている人は、短時間でこなせる運送業務を紹介してくれる会社もあります。

このほか直帰が基本ですが、運送作業を終えてから帰社による報告を義務づけている会社もあります。この場合は、退社するまでが拘束時間となります。

また、「ルート配送ドライバー」を業務委託すると、毎日決まったルートの宅配を担当することになるため急な休みが取れなくなります。 代わりのドライバーが確保してもらえれば問題ないのですが、勝手に休んでしまうと「欠車」扱いとなり、損害賠償を請求される可能性もあるので気を付けてください。

具体的な仕事内容

貨物軽自動車運送事業主へ業務委託される仕事は、おおまかに「宅配便(宅配ドライバー)」「ルート配送(ルート配送ドライバー)」「スポット&チャーター便」「引越便」の4種類に分類できます。

「宅配便」は、一般家庭への荷物の配達です。ネット通販の普及により、もっともニーズの高い業務と言えるでしょう。 基本的に特定のエリアを担当することになるため、1日の宅配する個数は変動します。 1日いくらという日給以外に、1個口XXX円という単価で報酬を設定している会社もあります。 一般家庭への配達は、荷物を配達し終えるまでが契約となるため、受取人不在による再配達も自身の責任となります。

「ルート配送」とは、決められたルートで主に会社へ貨物を納品する配送便を示します。 宅配ドライバーと同様、特定のルートを担当することになるため、1日の宅配する個数は変動します。コンビニなど大口への配送の場合、1件いくらという値段を指定される場合もあります。

「スポット&チャーター便」とは、単発で請け負う配達業務のことを示します。個別に指定された場所へ配送することになるため、基本的に1件いくらの単価で請け負うことになります。 基本的に依頼があるまで待機することになるため、宅配ドライバーやルート配送ドライバーと比べて1日の報酬額が流動的です。また、遠距離を指定された場合は高速代なども自身の負担となります。

「引越便」とは、軽自動車で積載できる引越業務を示します。1件いくらの報酬ですが、距離や作業時間によって金額も変わってきます。 スポット&チャーター便と同様、依頼があるまで待機することになるため、1日の報酬額が流動的になります。

事前研修の有無

軽貨物運送業を始めたばかりだと、具体的な運送作業の流れがわからず戸惑ってしまいます。 また、運送会社ごとに業務内容は異なることが多く、初心者でなくても最初は慣れるまでに時間が必要です。

そのため、多くの運送会社が社員(あるいは引き継ぎの同業者)の同行してくれる研修期間などを用意しています。 短いものでは3日間、長ければ3カ月程度など、会社によってさまざまです。

初めての貨物軽自動車運送事業に不安を感じる人は、これらの制度が整っている大手の運送会社で始めるのが得策と言えるでしょう。

最低収入補償の有無

完全出来高制の業務体系を採用している運送会社では、依頼される貨物の個数や距離によって報酬額が変動します。とはいえ、少なすぎると生活することも困難となります。

そのため、運送会社によっては、月給の最低収入補償や3カ月間の日払い報酬補償などを用意してくれるところもあります(自身が故意に少ない個数しか受けなかった場合を除く)。 必ず一定以上の収入を必要としている人には有用な制度になります。

関連資格の取得援助の有無

普通自動車第一種運転免許を持っているだけで始められる軽貨物運送業ですが、将来的なステップアップを目指すなら、取っておくべき資格が多数あります。

まず、軽自動車から大型トラックへ移行するのなら、中型免許~大型免許、場合によっては牽引免許も必要になります。 運行管理補助者、3~1級自動車整備士の資格は、持っていると仕事も幅も広がって報酬面で優遇されることもあります。

運送業を開業するためには、運行管理者資格の資格が必須となります。 いざ、これらの資格を取得しようとしても、仕事をしながらでは、時間の制約や金銭面での負担がのしかかってきます。

運送会社によっては、これらの関連資格を取得するための援助を行っている場合もあります。 自身にかかる負担が軽減されるため、将来的に資格の取得を考えている人は、これらの援助の有無も確認しておきましょう。

福利厚生の有無

ここでの福利厚生とは、いわゆる雇用保険や健康保険など、企業に入ったときに加入することになる「法定福利厚生」とは異なります。 法定福利厚生=会社の従業員が加入する社会保険となるため、軽貨物運送業を営む個人事業主には適用されません。

ここでの福利厚生とは「法定外福利厚生」を示します。

法定外福利厚生には、「住宅手当」「交通費」「家族手当」「健康」「慶弔関係」「レクリエーション」「共済会」など、さまざまな種類が存在しています。 募集している運送会社によっては、一定額の住宅手当を報酬額に上乗せしてくれたり、住むためのマンション寮を提供してくれたりしています。

また、年数回の慰安旅行を積み立ててくれるなど、正社員に近い福利厚生を用意してくれる運送会社もあります。

健康保険の有無

軽貨物運送業を営む個人事業主は、国民健康保険に加入することになります。

サラリーマンなら会社が保険料の半額を負担してくれますが、個人事業主は全額を自身で払うことになります。

運送会社によっては、健康保険の一部を報酬額に上乗せしてくれるところもあります。

軽貨物運送業は決して楽ではないが、やりがいのある仕事

さて、ここまで貨物軽自動車運送事業の申請から、仕事を探す上で知っておきたいポイントまで、簡単に紹介してきました。

冒頭で述べたとおり、ネット通販の急速な拡大、加えて働き方改革による労働条件の見直しによって、運送業全般の人員不足が慢性化しています。 これから新たに軽貨物運送業を始めたとしても、よほど悪質な運送会社に引っかからない限り、生活するぶんだけの仕事に困ることはないでしょう。 仕事に慣れてくれば、サラリーマンが得る平均年収以上の報酬額を手にすることができるはずです。

ただし、あくまで軽貨物運送業は自身が個人事業主です。

ガソリン代などの配達業務に関する必要経費、各種保険などは基本的に自己負担となります。 万が一、配送中に怪我、交通事故を起こして仕事ができなくなったときは、復帰できるまで収入がなくなってしまうリスクもあります。 そのため日々の健康管理はもちろん、安全運転にも心がける必要があります

しかしながら軽貨物運送業は、これらのリスクを受け入れるだけの魅力をもっているのも事実です。 毎月固定額のサラリーマンと違って、がんばったぶんだけ報酬額が増えていくのはうれしいものです。 その気になれば、人脈を開拓しながら資格を取って、いずれ社員を雇うほどの運送会社へ事業拡大できる可能性も秘めています。

一方で、仕事の量を自由にコントロールできるのも魅力のひとつです。最低限の生活費だけ稼いで、趣味や学びに没頭したいと考えている人にも適した仕事だと言えるでしょう。

いずれにせよ、軽貨物運送業を始めると、会社勤めのサラリーマンとはライフスタイルは180度変わることになります。 ただし黒ナンバーは、前述した「事業用自動車等連絡書」を提出して、簡単に登録が抹消できます。 自分に合わないと感じたら、契約している運送会社との関係にもよりますが、すぐに廃業してサラリーマンへ戻ることもできるのです。

軽貨物運送業に興味のある人は、躊躇することなく、まずは始めてみてはいかがでしょうか

当社なら、初期費用 全くナシでも始める事が可能です!

大手宅配会社の案件をご紹介します!安定収入が可能な配送業です。軽貨物運送で独立を目指す人へ。当社は、0円開業で応援します。
募集等、お問合せは03-5408-1201 受付時間9:00〜21:00(土/日/祝 休)
 

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